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2017年03月14日

脳梗塞、第2段ー4

最後に、

前回もお知らせいたしましたが、脳細胞は私達の身体の中で最も大切な部分です。その細胞が一度ダメになりますと筋肉や骨といった細胞とは違い、殆ど再生しません。一度脳卒中(脳梗塞)を起こして麻痺等が良くなったりしますが、梗塞を起こした部位は浮腫み状態を起こし、その浮腫みが取れますと圧迫されていた部分の脳細胞が元に戻る為に症状が回復したように見えます。実質損傷の脳細胞はなかなか元に戻らないのが現実です。

脳梗塞は予防できる所もある事がその危険因子から知る事が出来ましたので、可能な限り予防をする事です。しかし、運悪く脳卒中を起こしてしまった場合はその症状を早めに認識理解し、治療できる医療機関へ搬送できるようにする事だと思います(できれば3時間から最高で4時間半の間で患者を医療機関に搬送できるようにする)。そして正しい診断、治療ができるようにする事でしょう。そうすることで、脳卒中からの死亡率を少なくし、発症による障害を少なくする事が出来ると思います。

米国では医療に携わる者は最低でも救急蘇生術のBasic life support、BSLの認定を持っていなければなりません。救急センターや集中治療室、心臓病患者を診るCCU,手術室、心臓カテーテル室等で働く医療看護者は成人患者にはBLSのその上の二次救命処置(Advanced cardiac life support, ACLS)の認定を持っていなけれが働くことが出来ません。又小児患者を扱う場所ではPediatric Advanced Life Support, PALSの認定を持っていなければなりません。どちらの認定も米国心臓学会から出され、2年毎にそのクラスを取り、試験を受けて認定を維持します。このような認定を学ぶことで、急性期の脳卒中や心筋梗塞等心肺停止状態も含めて最新のデーターから導きだされた教育内容で最も患者に望ましい対応を施せるようになっております。

患者には一次予防、二次予防(発症後更なる状態悪化などを防ぐこと)について教育し、医療看護者は知識、技術の研鑽を体系的に行っていける体制を作っていかなければなりません。脳梗塞の治療技術も随分と上がってきており、その死亡率も相当下がってきておりますがまだまだ努力を要する部分もあります。今回は炎症と血管問題について書きませんがその質問もきております。近い内にお知らせする事にしたいとおもいます。



Posted by 見守る人 at 05:33│Comments(2)
この記事へのコメント
見守る人さん

 ご無沙汰をしております。
お元気でお過ごし事と思います。とても為になる情報をありがとうございます。

私は、この頃自分の歳を感じることがあります。それだけ体がいう事を利かなくなったということでしょうか?参考にさせて頂きます。

宜しかったらメールを下さると嬉しいです。

      コトエ
Posted by イソバイソバ at 2017年03月17日 21:44
イソバさん、お久しぶり!

情報参考にしていただけると嬉しいです。
人は加齢はパスできないもの。誰でも体験する
生を受けた者の宿命です。じわじわ自分も昔のような
若さは保てないものだな~と実感していますよ(笑)。でも、運動は意識してやっております。

どぅなんは自衛隊配備で島が二分し、私たちが過ごした古き良きどぅなんでなくなっていっていることを
強く感じます。が、どぅなんビトの誇り、自分の
故郷を愛する心はいつまでも持ち続けたいものです。

イソバさんの長命草ロールケーキをまた食べたいです。兄さんたちはお変わりありませんか?
Posted by 見守る人 at 2017年03月21日 21:36
 
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